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男の島旅~天売・焼尻編~ 【3-1】天売島一周ツーリングリベンジ

7月8日(土)

天売島は2日目も曇りだった


朝食@民宿竹内

7:30
民宿竹内の朝食。夕食に引き続き、海産物づくしだ。特に、酢の物や味噌汁に入っているフノリという海藻が、目新しく、嬉しかった。

出発するときも、民宿のおばちゃんがフノリを袋に詰めて持たせてくれた。ありがとうございます!


天売島から眺める焼尻島

港へと向かう道から、焼尻島が見えた。視界は昨日よりは良いようだが、今日も残念な空模様だ。

天売港の壁画

港の近くの擁壁に、愉快なオロロン鳥の壁画がある。ちょうど良い記念写真スポットだと思い、三脚を立ててパチリ。おっさん2人だと、非常に虚しい。

記念写真繋がりで残念な情報を一つ。焼尻、天売それぞれの港に、巨大なオロロン鳥のモニュメントがあり、記念写真の密かな名所となっていたのだが、老朽化に伴い撤去されたのだとか(参考記事)。


天売一周ツーリング(2回目)


天売ツーリング(リベンジ)

8:30
昨日に引き続き、2回目の天売島一周に出掛ける。相変わらず天気は悪いが、好転することを祈って進むしかない。本日の午前中の便で天売島を発つので、これが最後のチャンスだろう。

天売高校

南海岸の集落内には高校がある。天売高校。島内唯一の高校で、なおかつ夜間定時制高校だ。

昨夜のツアーの時に聞いた話によると、平成29年度は全校生徒が5名。小規模ながら、島外の子どもも進学し、島で学んでいるようだ。


赤岩展望台への急坂

昨日と同様、道道天売島線を時計回りに進む。写真は赤岩展望台へと向かう心臓破りの坂。


赤岩展望台

8:45
赤岩展望台は今日もご覧の有様。一応、展望台の先まで行ってみたが、昨日の再現VTRを見せられているかのようだった。

写真にも写っているが、展望台付近を飛び交っているのはカラスであった。海鳥の島である天売島でも、カラスたちは猛威を振るっているようだ。見られたところで、全くありがたくない…。


天売島北海岸は一方通行

ちなみに赤岩展望台から先、道道天売島線の北海岸部分は6~8月の間は時計回り方向の一方通行となる。全国的に見ても珍しい「季節限定」の一方通行だ。道幅が狭いため、多客期となる海鳥のシーズンを限定して規制しているのだろう。

海鳥のシーズンに天売島を一周する場合、反時計回りでは一周することができないので、注意が必要だ。


天売島北海岸は霧の中

9:00
赤岩展望台からさらに登り、天売島最高地点に程近い標高170メートルにまでやってきた。完全に雲の中に突入してしまった感じだ。

羽幌港でもらってきたパンフレットの地図によると、ここは千鳥ヶ浦園地。ここから海鳥観察舎へと続く遊歩道が描かれている。

海鳥観察舎

遊歩道を300メートル程進むと、海鳥観察舎が現れた。背後は目もくらむような断崖絶壁!凄まじい立地だ。

小屋の中には、天売島に住む海鳥を紹介するパネルや、観光の目玉であるオロロン鳥ウミガラス)の繁殖記録などが展示されており、興味深い。

ウミガラスの模型

備え付けの望遠鏡で覗いてみると、見える見える!オロロン鳥!

…と思いきや、これはオロロン鳥の模型。模型を設置し、併せてオロロン鳥の鳴き声を流すことにより、オロロン鳥を繁殖に最適な岩棚へと誘いこむという試みなのだそうだ。その甲斐あってか、一時は「0」という年もあったオロロン鳥の繁殖数も、僅かではあるが増え始めているそうだ。

なお、2日間の天売島滞在中、オロロン鳥を見ることは残念ながら出来なかった。


観音崎

9:20
北海岸沿いにあるもう一つの絶景ポイント、観音崎展望台。崖の形がハート型に見える(写真中央部分からやや左側)として、密かにPRされている場所だ。

なるほど、…まぁ確かにハート型に見えないこともない。

相変わらず空には雲が立ち込め、視界不良。今日こそはスカッと晴れた天売島の景色を拝みたかったが、残念だ。これはこれで秘境ムードが高まって良いものだ…ということで自分を慰めるとしよう。


焼尻島

観音崎から先は急坂の連続。天売港がある島の西端まで転げるように下っていく。途中、焼尻島を臨むことができる見晴らしの良いカーブがあった。この天気では焼尻島が亡霊のように見えてしまっているが、晴れたらさぞかし絶景なのだろう。

何故かこの辺りだけ、インターロッキングの歩道が整備されていた。


海の宇宙館

約1時間をかけて天売島を一周し、最後に「海の宇宙館」に立ち寄る。島のビジターセンター的な存在だ。天売島観光の最後の最後にビジターセンターを訪れるのはどうかと思ったが、島のオリジナルグッズが手に入ると聞いていたので、寄ることにしたのだ。

オロロン三兄弟Tシャツ

購入したのがこちら。天売島オリジナル「てうりオロロン3兄弟Tシャツ」!天売島を代表する海鳥、オロロン鳥ウミガラス)、ケイマフリウトウがプリントされた、天売ファン、海鳥ファン垂涎のTシャツだ!

私は、旅をするたびにご当地Tシャツを自分用に買っているが、離島のTシャツは個性派が多くてお気に入りだ。


なお、フェリー出航の時間が迫っていたため、「海の宇宙館」をゆっくりと見ることができなかった。天売島の海鳥や植物の写真などが展示されている他、コーヒーも飲めるそうなので、ここでのんびり過ごすのも良いのかもしれない。


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男の島旅~天売・焼尻編~ 【2-6】ウトウウォッチングツアー

7月7日(金)

民宿竹内の夜


民宿竹内@天売島

本日の宿、「民宿竹内」。古びてはいるが、部屋は12畳と広く、室内も綺麗で過ごしやすかった。親戚の家に泊まりに来ている感覚だ。

民宿竹内@天売島

かなり年季が入っており、トイレが若干傾いているのはご愛敬。

夕食@民宿竹内

17:30
待ちに待った夕食だ。食卓には、生きたままのウニを筆頭に、地元で採れた魚介類が所狭しと並ぶ。これだけ豪華な夕食が出て、一泊二食6,000円で泊まれるのだからとってもお得なのだ。内陸県で育った筆者は大興奮で、箸が止まらない。

夕食のウニ@民宿竹内

特に殻からほじくり出して食べるウニは甘みがあり、非常に美味かった。ウネウネとトゲを動かして暴れるウニをスプーンでかき出して、口へと運ぶ。ワイルドだ。お願いすれば、民宿の方が身を取り出してくれるので、「ワイルドな食べ方はちょっと…」という方も安心だ。

いやぁ、満腹!ご馳走さまでした!


ウトウウォッチングツアー


ウトウウォッチングツアー

18:55
いよいよ、天売の夜のお楽しみ、ウトウウォッチングツアー。指示通り、民宿の前で待っていると、一台のマイクロバスがやってきた。島内の宿を一軒一軒巡り、ツアー客をピックアップしていくらしい。参加料金の1,000円を運転手兼ガイドさんに支払い、バスに乗り込む。

ウトウウォッチングツアー

3~4軒の宿を周る頃には、バスはほぼ満席に。バスは集落を抜け、赤岩展望台に向けて険しい坂を登り始めた。

バードウォッチングと言えば、バズーカのような超望遠レンズを持った方が多いものだと想像していたが、意外とその筋の方は少ない。むしろ手ぶらの方が多く、三脚とミラーレス一眼(苗穂くんは一眼レフ)を担いできた我々が浮いているくらいであった。

ウトウウォッチングツアー

19:15
赤岩展望台の狭い駐車場には、別のバスも停まっており、周辺はツアー客だらけ!この小さな島のどこにこんなに観光客がいたんだ、と思うくらい多い。朝一で乗った高速船も、午後に乗ったフェリーもガラガラだったので、空いていると思ったのだが…。

なお、7月ではあるが、非常に風が強く、肌寒いほど。写真をご覧いただければ分かるとおり、ほとんどの客が長袖であり、ウィンドブレーカーを羽織っている人もいた。



辺りが薄暗くなり始めると、一羽、また一羽とウトウが姿を現し始める。慌ててカメラを構える。


赤岩展望台にて

結論から言うと、私の撮影機材では、上のような残念な写真しか撮れなかった。暗い上に、ウトウは素早く、どこから現れてどこへ飛んでいくのか予想できない。ウトウへの影響を考えると、フラッシュも焚けず、闇雲にシャッターを切っても、残像しか捉えられない。

本気の機材を持っている方以外は、手ぶらで行き、自らの目にこの光景を焼き付ける、というのが正解のようだ。


赤岩展望台にて

19:45
この頃になると、四方八方からウトウが飛んでくる。暗闇の中、直線的に飛んでくるので、身を低くしていないと正面衝突してしまいそうだ。…かと言って、頭上ばかりに気をとられていると、地面すれすれを飛んできたりして、ドキッとさせられる。

一時も油断できない時間。野生の営みを、ひしひしと感じる時間。物凄い密度で、ウトウが飛んでくるが、これでも全盛期を過ぎた頃だというから驚く。


20:00頃

ウトウへの影響を考慮し、ツアーはここでお開き。再びバスに乗り込み、集落のある島の東部へと戻る。

帰り道にガイドさんから聞いた話によると、最近ウトウが巣穴を掘りすぎて、道路が崩れたのだとか。人と海鳥が共存する天売島。共存と言っても、島の西部は完全に鳥のテリトリーであるようだった。


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男の島旅~天売・焼尻編~ 【2-5】夕暮れの天売島ツーリング

7月7日(金)

天売島上陸!


天売島到着

15:45
荒波を乗り越え、めでたく天売島上陸を果たした我々を待っていたのは、民宿のご主人たちがプラカードを掲げて待っているという離島ならではの光景。本日の宿、「民宿竹内」のおばちゃんと難なく合流し、おばちゃんが運転するワゴンで民宿へ。港から宿へは、500メートル程なので、あっという間に到着した。

民宿竹内

こちらが本日お世話になる「民宿竹内」。こじんまりとして、古びた宿であるが、格安でかつ料理が美味しいらしい。

宿のおばちゃんから「ウトウ(海鳥)のツアーは行くの?」と問われた。
天売は海鳥の島。特に夕暮れ時にウトウが一斉に帰巣する光景は、天売観光の目玉だ。生息地の環境保護のため、帰巣シーンを見る場合はツアーへの参加が強く推奨されているのだという。このツアーへの参加は、天売を訪れた大きな目的の1つなので、勿論参加するつもりだ。

「じゃあ、参加すると伝えておくね。」
どうやら、ツアーへの申し込みは、民宿を通じて行うことができるらしい。ウトウ観察ツアーに参加する場合、夕食は17:30からということなので、それまでの約1時間半で島を一周してみようと思う。


天売港

1時間半で島を一周するのは、徒歩や自転車では不可能だ。…というわけで、再度港まで戻り、原付を借りることにしよう。

15:50
港へ歩いて向かう途中、ふと海の方を見ると、ちょうどフェリーが出航していくところだった。羽幌港行きの最終便だ。


おろろんレンタル

港の前にあるレンタルショップ、その名も「おろろんレンタル」の門を叩く。夕方からの貸し出しであったが、おばちゃんは快く対応してくれた。

羽幌町のご当地ナンバープレート

原付のナンバープレートにはゆるキャラが描かれている。最近は原付のご当地ナンバープレートが増えているが、面白い試みだと思う。

このキャラクターは羽幌町のキャラクター、「オロ坊」。天売島に生息するオロロン鳥(ウミガラス)の「オロ」と男の子の「」を組み合わせた名前だ。それだけかと思いきや、「羽幌」をローマ字表記にしたうえで逆から読むと…「OROBAH(オロボウ)」…!!

何だこの無駄のないネーミング!!


天売島一周ツーリング(1回目)


宿の夕食までの1時間半。天気も悪く、見晴らしも期待できないので、まずはサクサクと島を一周してみよう。腰を据えての散策は明日改めて行うことにする。

天売島の集落

16:10
島を一周する道道天売島線を時計回りに進む。しばらくは2車線幅の広い道路が続き、商店や民家が連続する。焼尻島と比べて、幾分か栄えているといった印象だ。

島の西部では道が狭くなる

港から3km程進んだところで、しばらく続いていた家並みも途切れ、道も一気に狭くなる。それと同時に、急坂が現れ、道は山の方へと進んでゆく。

全体的にペターンとした焼尻島に比べ、天売島は高低差があり、特に北西の海岸は高さ150メートル以上の断崖絶壁が連続する。外敵を寄せ付けぬその地形故、海鳥たちの格好の住処になったわけだ。

ここから先は天売島の核心部。原付のエンジン音も高くなる。天売島を散策する際は、余程体力に自信がない限り、自転車だけは避けた方が無難だろう。


海鳥の糞だらけの道

16:25
原付が喘ぐような急坂を登り、一気に高度を稼いであっという間に標高128メートル。ここは天売島の西端。

猛烈な風が吹き、周囲の植物が波打つように揺れている。路面は海鳥の糞だらけで、異様な雰囲気だ。ここに人間の居場所はないような…そんな雰囲気。

赤岩展望台への道

そんな場所に作られているのが、天売島きっての絶景スポット、赤岩展望台。断崖絶壁に無理やり取り付けられた無骨な通路を進み、島の先端へ…。

ウトウの巣

ウトウの巣

通路の周囲の地面を見て、息を呑む。焼きかけのホットケーキのように、無数に空いた穴!これら全てがウトウの巣である。

今は親鳥たちが餌を探しに行っており、巣の中には雛しかいないため、静かなものであるが、数時間後には親鳥たちが一斉に帰って来る。どれだけ凄まじい光景となるのか…。今は正に「嵐の前の静けさ」といった感じだ。


赤岩展望台

展望台は、ウトウの巣穴からさらに下った断崖絶壁という、凄まじい場所に設置されている。展望台への階段を下っていくと、海に飛び込んでいくような錯覚を起こす。

赤岩展望台より

赤岩

残念ながら、全体的に白く霞んでいたものの、展望台からの風景は凄みに満ちたものであった。100メートル以上の断崖絶壁。黒みがかった海。目をこらすと、数羽の海鳥の姿も確認できる。

海からニョッキリと聳える岩は、展望台の名前の由来ともなった「赤岩」。海面から垂直にそそり立つ高さ35メートルの奇岩。荒々しい光景だ。


赤岩展望台を満喫したところで、時計を見ると、夕食まであまり時間が無い。今日は視界も悪いことから、残りの半周(北海岸)はノンストップで駆け抜け、観光は明日に回すことにした。北海岸の小道を転げるように下り、「おろろんレンタル」に原付を返却。「明日も朝一で借りに来ること」を告げ、大急ぎで宿に戻るのであった。


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男の島旅~天売・焼尻編~ 【2-4】焼尻島から天売島へ

7月7日(金)

焼尻島散策⑥ ~焼尻島サイクリング~


12:50
昼食を食べ終わったところで、フェリーの出発時間である15:10までは時間があったため、もう一度島内の散策に出掛けることにした。

焼尻島サイクリング

今度は自転車で。フェリーターミナル横でレンタサイクルを借り、いざ出発!

牧場の一本道

島を一周する道は徒歩で周ったので、今度は島の真ん中を真っすぐに伸びる道に行ってみた。島の真ん中にあるのは牧草地と原野。そこを貫く一本道。自転車で颯爽と走るのが気持ち良い。

天気がどんどん下り坂に向かっているのが気がかりだが…。

サフォーク

サフォーク

いた!羊!

島を一周した時には一度も見なかった羊だが、島の真ん中の牧草地にはたくさんいた。思い思いにムシャムシャと草を食んでいる。

絶えず海風が吹き付けるこの島の牧草は、ミネラルと塩分が豊富に含まれており、良質の羊が育つのだそうだ。


焼尻島の全景
(カーソルを合わせると、3時間前の写真に変わります)

13:45
3時間ぶりに島の西端、鷹の巣園地までやってきた。ここからは焼尻島全体を見渡すことができるが、3時間前とはうってかわって生憎の空模様。天気によって、島の印象はだいぶ変わるものである。海の向こうに見えた天売島も、今や霧の向こうだ。

晴れているうちに歩くことができて本当に良かった。

雨が降り出すことを恐れ、南海岸の道道を一気に下り、再び島の東端へと移動した。


焼尻島散策⑦ ~旧小納家(焼尻郷土館)~


旧小納家(焼尻郷土館)

14:10
東海岸の集落を走っていると、古風な木造建築を発見。看板を見ると、どうやら焼尻島の郷土館らしい。元々は石川県より焼尻島に移住し、漁業や呉服、雑貨商を営んでいた小納家の住宅だそうで、この建物は北海道教育委員会指定の文化財なのである。

玄関口で店番をしていたおばあちゃんに見学料320円を支払い、中に入る。

館内は撮影禁止であるため、写真でお見せすることは出来ないが、中には明治期の焼尻島における生活の様子を窺い知ることができる品々が並んでいる。陶器が多かったので、しげしげと眺めていると、「移住した時に石川県から持ち込んだ九谷焼です」とおばあちゃんが教えてくれた。

この建物には郵便局や電信局も併設されていたようで、2階には通信に使ったであろう機材も展示されており、興味深かった。


第2の目的地、天売島へ


焼尻島フェリーターミナル

14:55
第2の目的地、天売島に向かうフェリーの出航時間が迫ってきたため、フェリーターミナルに戻ると、観光客らしき中高年が数組待合室のベンチに腰かけていた。トップシーズンではあるが、やはり平日だからか、そこまで賑わっているという感じではない。

船が来るまでの僅かな時間、ターミナルの隣にある売店へと走り、焼尻島産ふのり(海藻の一種)を土産用に購入した。


おろろん2

15:02
港の防波堤を窮屈そうに通り抜け、羽幌からのフェリー「おろろん2」がやってきた。船首に赤く「」の文字。船体にはニコニコスマイルでピースサインをした太陽と星。

どんよりとした日本海に似つかわしいイラストだが、その無骨なフォルムは北の島へ向かう船に相応しい。「おろろん2」は唸りを揚げながら、ゆっくりと接岸。タラップが下ろされた。

おろろん2 内部

「おろろん2」の船内図を見ると、何と4階建て!外観では分からなかったが、こんなにも多くの居住空間を隠し持っていたのだ。

船長室、操舵室、一等室しかない最上階には縁がないものの、二等室だけでも3フロアと選び放題なのだ。我々はデッキに近い3階の二等室へ。

おろろん2 二等室

二等室はフェリーの定番であるカーペット敷きの雑魚寝ルーム!今日は空いているので、各々好きな場所を陣取る。

フェリーのカーペットルームは、格安でなおかつ足を伸ばしたまま移動することができる、最も贅沢な移動手段の一つだと、個人的には思っている。ただ、今日のような波の荒い日は、体全体でもろに揺れを受けることになるので、あっという間に酔ってしまう。こんな日はデッキで風を受けて、気を紛らわせるのが良い。

さらば焼尻島

15:12
デッキにて焼尻島との別れを告げる。徒歩で、自転車でつぶさに周った集落がゆっくりと遠ざかっていく。先ほど訪れた旧小納家は一際目立つな。

船はゆっくりと加速しながら、防波堤の間を抜けていった。

荒れる日本海

防波堤を抜けると、再び荒波が待ち受けていた。波が真下から突き上げ、船を容赦なく揺らす。デッキに立っていると、バランスを崩しそうになるくらいだ。船室にいたら、あっという間にグロッキーになっていただろう。

周囲は視界が悪く、焼尻島の姿も既に霧の中だ。


見えてきた天売島

15:37
天売島が見えてくる頃には視界は晴れ、青空も顔を覗かせるようになった。

いよいよ、第2の目的地であり、今宵の宿が待つ天売島に接近する。まだ外海であるが、少し波が落ち着いたような気がした。

天売港入港

白い灯台が建つ防波堤を過ぎると、そこは天売港。釣り人の笑顔に出迎えられての入港だ。

天売島到着

15:41
定刻よりも5分程度の遅れて天売島到着。

焼尻島のものと瓜二つのフェリーターミナル、食堂、貸自転車屋、貸釣具屋…。各宿の出迎えも加わり、焼尻島よりも幾分か賑やかな雰囲気。

グロッキーだった朝とはうってかわって、元気な足取りで天売島への上陸を果たしたのであった。


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男の島旅~天売・焼尻編~ 【2-3】焼尻島でサフォークを食らう

7月7日(金)

焼尻島散策④ ~断崖絶壁が続く西海岸~


10:50
焼尻島の西端、鷹の巣園地。スタート地点である焼尻港は島の東端にあるため、ここが焼尻島散策の折り返し地点ということになる。

焼尻島の西海岸

焼尻島の西海岸

焼尻島の西海岸

ゆるゆると登ってきた南海岸とは一転、西海岸を進む道は一気に下ってゆく。短距離で海岸付近まで下るため、かなりの急勾配だ。正に‬海へと飛び込んでいくような道だ。

もしも自転車で散策する場合、登りの場合も下りの場合も、この坂は難関となるだろう。


なお、天候や大気の条件が良ければ、北の方角に利尻島の姿を観ることができるのだそうだ。

焼尻島散策⑤ ~漁村風景が続く北海岸~


焼尻島の北海岸

11:10
鷹の巣園地から一気に下り、焼尻島の北海岸へ。ここからは久々に人の住むエリア。比較的平坦な海岸に沿って、人家が点在する。

道道も2車線になり、歩道も完備され、一気に立派な造りに!


焼尻島の北海岸

焼尻島の北海岸

焼尻港に着くまでの約3km、このような長閑な風景が続く。所々、戸口がベニヤ板で打ち付けられた家や、今にも倒壊しそうな廃屋も見かけたものの、キチンと手入れされた家が目立つ。

雄大な自然が広がる南海岸とは対照的に、生活感のある漁村の風景が味わえる北海岸。この雰囲気もまた離島らしくて良い。


焼尻小中学校

11:50
焼尻港の一歩手前に島で唯一の小学校と中学校、そしてこれまた島内唯一の信号がある。「島内の信号機は小中学校の前のみ」、これも「離島あるある」だ。

今日は平日。授業が行われているはずなので、怪しい大人はとっとと退散する。

焼尻小中学校

学校の向かいにはグラウンド。日本海に面した美しいグラウンドだ。使う生徒が少ないからか、トラックの中にはタンポポが咲き乱れているが、そんなところも含めてとても美しい。


焼尻の北海岸

12:00
小中学校を過ぎると一旦家並みは途切れ、上り坂を迎える。坂の頂上から振り返ると、点々とする人家、漁港、そして背後には天売島

ここからは焼尻港に向けて急な坂道を下るだけだ。


焼尻島名物のサフォーク焼肉


12:15
島を歩いて一周し、焼尻港に戻ってきた。焼尻島一周。距離にして約12km、時間にして3時間半。景色が素晴らしかったので、歩いている時には気づかなかったが、意外と疲れた。

島っ子食堂

腹も減ったし、丁度良い時間なので昼食としよう。

港の隣にある「島っ子食堂」。軒下にざっくばらんに置かれた座席を陣取る。うに丼、いくら丼や塩もずくラーメンなど、メニューには海の幸が並ぶが、お目当ては魚介類ではない。


島っ子食堂のサフォーク

焼尻島名物、サフォークである。

焼尻のサフォークと言えば、そのほとんどがフレンチレストランに出荷され、島民ですらほとんど口にすることができないという高級品。そんな幻の食材を贅沢にも網焼きでいただくことができるのだ。

厚切りのサフォークに玉ねぎ、ピーマン、ご飯が付いて2,500円。決して安い値段ではないが、焼尻に来たからには是非とも奮発したい。

島っ子食堂のサフォーク

網で焼いたサフォークを塩コショウでいただく。シンプルな味付け故、肉の味が良く分かる。これは美味しい!臭みがなく、柔らかく、ヘルシー!


午前中の体調の悪さはどこへやら、美味い肉をあっという間に平らげてしまった。ごちそうさま!


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